Nous Portal
目次
- 契約に含まれるもの
- 300 以上のフロンティアモデルを、ひとつの請求で
- Nous Tool Gateway
- 設定ファイルに認証情報を残さない
- どの OS でも同じ使い勝手
- Hermes 4 についての注意
- 設定
- 新規に入れる場合 — コマンドひとつ
- すでに使っている場合 — 既存のプロバイダーに Portal を足す
- 画面のない環境・SSH 越し・遠隔のホストでの設定
- プロファイルでの設定
- Portal を日々使う
- 何がつながっているかを確かめる
- モデルを切り替える
- ゲートウェイと自前のバックエンドを混ぜる
- 契約の管理
- 設定の一覧
- トークンの扱い
- 困ったときは
- hermes portal info が「not logged in」と表示する
- セッションの途中で「re-authentication required」と出た
- Portal に出てこない特定のモデルを使いたい
- Portal のアカウントに請求が上がってこない
- 関連ページ
Nous Portal は Nous Research が提供する契約の統合窓口で、Hermes Agent を動かすうえで推奨される方法です。OAuth で一度ログインすれば、モデルの開発元・検索 API・画像生成・ブラウザ提供元ごとに別々のアカウントと API キーと支払いを抱える手間が、まるごと不要になります。
ひとつだけ設定する時間しかないなら、これにしてください。いちばん早い手順はこうです。
hermes setup --portalこのコマンドひとつで、Portal の OAuth が走り、Nous のモデルを選び、config.yaml の推論プロバイダーを Nous に設定し、Tool Gateway を有効にするところまで終わります。直後にそのまま hermes chat を始められます。
まだ契約していない場合は portal.nousresearch.com/manage-subscription で申し込み、戻ってきて上のコマンドを実行してください。
契約に含まれるもの
300 以上のフロンティアモデルを、ひとつの請求で
Portal は業界各所から選び抜いたエージェント向けモデルを中継します。開発元ごとに残高を持つのではなく、Nous の契約にまとめて請求されます。
| 系統 | モデル |
|---|---|
| Anthropic Claude | Opus 4.7、Opus 4.6、Sonnet 4.6、Haiku 4.5 |
| OpenAI | GPT-5.5、GPT-5.5 Pro、GPT-5.4 Mini、GPT-5.4 Nano、GPT-5.3 Codex |
| Google Gemini | Gemini 3 Pro Preview、Gemini 3 Flash Preview、Gemini 3.1 Pro Preview、Gemini 3.1 Flash Lite Preview |
| DeepSeek | DeepSeek V4 Pro |
| Qwen | Qwen3.7-Max、Qwen3.6-35B-A3B |
| Kimi / Moonshot | Kimi K2.6 |
| GLM / Zhipu | GLM-5.1 |
| MiniMax | MiniMax M2.7 |
| xAI | Grok 4.3 |
| NVIDIA | Nemotron-3 Super 120B-A12B |
| Tencent | Hunyuan 3 Preview |
| Xiaomi | MiMo V2.5 Pro |
| StepFun | Step 3.5 Flash |
| Hermes | Hermes-4-70B、Hermes-4-405B(チャット向け。後述の注意を参照) |
| + そのほかすべて | 280 以上のモデル。エージェント分野の最前線がひととおり揃っています |
内部では、Portal がモデルごとに最適なバックエンドへ振り分けています。OpenRouter を経由するモデルもあれば、独自の提供元や二次的な提供元を通るモデルもあり、あるモデルの振り分け先は時期によって変わることもあります。どの経路でも請求先は Nous の契約です。セッションの途中で /model を打てば、コードには Claude Sonnet 4.6、長い文脈には Gemini 3 Pro、といった具合に切り替えられます。認証情報の追加も、残高の入金も、突然の残高ゼロエラーもありません。
Nous Tool Gateway
同じ契約で Tool Gateway も使えるようになります。これは Hermes Agent のツール呼び出しを Nous が運用する基盤経由で処理する仕組みです。5 つのバックエンドが、ログイン 1 回でまとまります。
| ツール | 提供元 | できること |
|---|---|---|
| ウェブ検索と本文抽出 | Firecrawl | エージェント向けの検索と、ページ全文の抽出。Firecrawl の API キーも、利用制限の見張りも要りません。 |
| 画像生成 | FAL | ひとつの窓口で 9 つのモデル。FLUX 2 Klein 9B、FLUX 2 Pro、Z-Image Turbo、Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)、GPT Image 1.5、GPT Image 2、Ideogram V3、Recraft V4 Pro、Qwen Image。 |
| 音声合成 | OpenAI TTS | OpenAI のキーを別に用意せずに、質の高い音声合成が使えます。各メッセージングプラットフォームでの 音声モード が有効になります。 |
| クラウドのブラウザ操作 | Browser Use | browser_navigate、browser_click、browser_type、browser_vision のための、画面を出さない Chromium のセッション。Browserbase のアカウントは要りません。 |
| クラウドのターミナル環境 | Modal | コード実行のためのサーバーレスなターミナル環境(追加オプション)。 |
このゲートウェイがないと、Firecrawl のアカウント、FAL のアカウント、Browser Use のアカウント、OpenAI のキー、Modal のアカウントを、それぞれ用意することになります。登録が 5 回、管理画面が 5 つ、入金の手続きが 5 通りです。ゲートウェイを使えば、そのすべてがひとつの契約を通ります。
ゲートウェイのツールを一部だけ有効にすることもできます(たとえばウェブ検索は使い、画像生成は使わない)。後述の ゲートウェイと自前のバックエンドを混ぜる を参照してください。
設定ファイルに認証情報を残さない
すべてが OAuth で認証された Portal のセッションを通るので、長く使い回す API キーが .env に何本もたまることがありません。ディスク上に置かれる認証情報は ~/.hermes/auth.json のリフレッシュトークンだけで、Hermes はそこからリクエストごとに寿命の短い JWT を発行します。後述の トークンの扱い を参照してください。
どの OS でも同じ使い勝手
Windows ネイティブ では、ツールごとに API キーを用意する作業がいちばんの難所です。Firecrawl のアカウント、FAL のアカウント、Browser Use のアカウント、OpenAI のキーを Windows から揃えるのは、使えるエージェントに仕上げるまでで最も骨が折れます。Portal の契約はそこをならしてくれます。OAuth ひとつでモデルもゲートウェイのツールも賄えるので、Windows でも 4 つのバックエンドを手作業で設定することなく、macOS や Linux と同じ体験になります。
Hermes 4 についての注意
Nous Research 自身の Hermes 4 系(Hermes-4-70B、Hermes-4-405B)は、Portal から大幅に安い価格で使えます。これらは推論も併せ持つ最前線のチャットモデルで、数学、科学、指示の遵守、決められた形式での出力、ロールプレイ、長文の執筆に強みがあります。
ただし、Hermes Agent の中で使うことは推奨されていません。Hermes 4 はチャットと推論に向けて調整されており、エージェントが頼りにする、次々とツールを呼び出していく動き方には向いていません。研究のような使い方や、契約プロキシ を通してほかのツールから使うのが向いています。エージェントとして働かせるなら、カタログの中から最前線のエージェント向けモデルを選んでください。
/model anthropic/claude-sonnet-4.6 # best general-purpose agentic model
/model openai/gpt-5.5-pro # strong reasoning + tool calling
/model google/gemini-3-pro-preview # huge context window
/model deepseek/deepseek-v4-pro # cost-effective coderPortal 自身の モデル情報ページ にも同じ注意が載っています。つまりこれは Hermes 側の見解ではなく、Nous Research の公式な案内です。
設定
新規に入れる場合 — コマンドひとつ
hermes setup --portalこれで、次の流れが一気に終わります。
- ブラウザで portal.nousresearch.com を開き、OAuth でログインします
- リフレッシュトークンを
~/.hermes/auth.jsonに保存します - 用意されたモデルの一覧から Nous のモデルを選びます(今のままにしたければ飛ばせます)
~/.hermes/config.yamlの推論プロバイダーを Nous に設定します(モデルを選んだ場合)- Tool Gateway(ウェブ、画像、音声合成、ブラウザの振り分け)を有効にします
hermes chatをすぐ始められる状態で、ターミナルに戻ります
まだ契約していない場合は、先に portal.nousresearch.com/manage-subscription で申し込んでください。
すでに使っている場合 — 既存のプロバイダーに Portal を足す
OpenRouter や Anthropic など、すでに何らかのプロバイダーで Hermes を設定していて、そこへ Portal を加えたい場合はこうします。
hermes model
# pick "Nous Portal" from the provider list
# browser opens, sign in, doneいま使っているプロバイダーの設定はそのまま残ります。セッション中は /model、セッションの合間は hermes model で切り替えられます。Portal は選べるプロバイダーのひとつになるだけで、唯一の選択肢になるわけではありません。
画面のない環境・SSH 越し・遠隔のホストでの設定
OAuth にはブラウザが要りますが、ログイン後に戻ってくる先は Hermes を動かしている端末です。遠隔のホストについては SSH 越しの OAuth と遠隔ホスト を参照してください。ほかの OAuth 方式のプロバイダーと同じ手口(ssh -L によるポート転送)がそのまま使えます。
プロファイルでの設定
Hermes のプロファイル を使っている場合、Portal のリフレッシュトークンは共有のトークン保管場所を通じて、すべてのプロファイルで自動的に共有されます。どれかひとつのプロファイルでログインすれば、ほかも自動的に引き継ぐので、プロファイルごとに OAuth をやり直す必要はありません。
Portal を日々使う
何がつながっているかを確かめる
hermes portal # log in to Nous Portal + set it up (one-shot onboarding)
hermes portal info # login status, subscription info, model + gateway routing
hermes portal status # alias for `portal info`
hermes portal tools # detailed Tool Gateway catalog with per-tool routing
hermes portal open # open the subscription management page in your browserサブコマンドなしの hermes portal は、hermes auth add nous --type oauth を人にわかりやすく言い換えたものです。ログインし、Nous のモデルを選ばせ、推論プロバイダーを Nous に設定し、Tool Gateway を使うかどうかを尋ねます(hermes setup --portal と同じ内容で、初回の簡易設定で通る Nous の流れとも同じです)。
hermes portal info は全体像を見せてくれます。
Nous Portal
───────────
Auth: ✓ logged in
Portal: https://portal.nousresearch.com
Model: ✓ using Nous as inference provider
Tool Gateway
────────────
Web search & extract via Nous Portal
Image generation via Nous Portal
Text-to-speech via Nous Portal
Browser automation via Nous Portal
Cloud terminal not configuredモデルを切り替える
セッションの中で切り替えるなら、こうします。
/model anthropic/claude-sonnet-4.6
/model openai/gpt-5.5-pro
/model google/gemini-3-pro-preview選択画面を開くこともできます。
/model
# arrow keys, enter to selectセッションの外から変えるなら、設定ウィザードを使います(新しいプロバイダーを足すときに便利です)。
hermes modelゲートウェイと自前のバックエンドを混ぜる
たとえば Browserbase のアカウントをすでに持っていて、それは使い続けたまま、ウェブ検索と画像生成だけ Nous を通したい、という使い方もできます。hermes tools でツールごとにバックエンドを選んでください。
hermes tools
# → Web search → "Nous Subscription"
# → Image generation → "Nous Subscription"
# → Browser → "Browserbase" (your existing key)
# → TTS → "Nous Subscription"Tool Gateway はツール単位で選ぶものであり、全部か無かではありません。Nous Portal にログインしているかどうかにかかわらず、これらのバックエンドは hermes tools に出てきます。認証前に「Nous Subscription」を選んだ場合は、その場で Portal のログインが走ります(推論プロバイダーが変わったり、ほかのツールの設定が書き換わったりはしません)。ツールごとの設定の全体像は Tool Gateway のドキュメント を参照してください。
契約の管理
プランの変更、使用量の確認、アップグレードや解約は、いつでもここからできます。
- ウェブ: portal.nousresearch.com/manage-subscription
- CLI からの近道:
hermes portal open(同じページを既定のブラウザで開きます)
設定の一覧
hermes setup --portal を実行したあと、~/.hermes/config.yaml はこうなります。
model:
provider: nous
default: anthropic/claude-sonnet-4.6 # or whatever model you picked
base_url: https://inference-api.nousresearch.com/v1Tool Gateway の設定は、それぞれのツールの節に入ります。分野ごとに選択用のキーがひとつあり、hermes tools(あるいは hermes setup --portal)で Nous Subscription を選ぶと、値として nous が書き込まれます。
web:
backend: nous # web search/extract routes through Tool Gateway
image_gen:
provider: nous
tts:
provider: nous
browser:
cloud_provider: nous実行時は常に保存された選択に従います。ある分野が nous になっている間は、.env に残った直接の API キーは無視されます。また、直接のプロバイダー(たとえば image_gen.provider: fal)をキーなしで選ぶと、黙ってゲートウェイに回されるのではなく、はっきりしたエラーが出ます。(古い設定では use_gateway: true という旧来のフラグが使われていました。これは nous と同じ意味として読まれますが、新しく書き込まれることはありません。)
OAuth のリフレッシュトークンは ~/.hermes/auth.json に分けて保存されます(config.yaml には入りません。認証情報と設定は意図的に分けてあります)。
トークンの扱い
Hermes は、長く使い回す API キーを持ち歩くのではなく、保存された Portal のリフレッシュトークンから推論のたびに寿命の短い JWT を発行します。更新、発行、一時的な 401 での再試行まで完全に自動で行われ、その存在を意識することはありません。
Portal 側でリフレッシュトークンが無効にされた場合(パスワード変更、手動での失効、セッションの期限切れ)、無効なトークンは手元で隔離され、Hermes がそれを送り続けて同じ 401 が延々と返る状態になりません。次の呼び出しで「再認証が必要です」というはっきりしたメッセージが出ます。hermes auth add nous でログインし直すと、次に成功した時点で隔離は解けます。
困ったときは
hermes portal info が「not logged in」と表示する
OAuth の手続きが終わっていないか、リフレッシュトークンが消えています。これを実行してください。
hermes portalあるいは hermes model を使って、Nous Portal を選び直します。
セッションの途中で「re-authentication required」と出た
Portal のリフレッシュトークンが無効になっています(パスワード変更、手動での失効、セッションの期限切れ)。hermes auth add nous を実行すれば、次のリクエストから新しい認証情報が使われます。古いトークンにかかっていた隔離は、ログインに成功した時点で自動的に解けます。
Portal に出てこない特定のモデルを使いたい
Portal はモデルごとに適したバックエンドへ振り分けており、OpenRouter を通るものもあれば、独自の提供元や二次的な提供元を通るものもあります。そのため OpenRouter で使えるモデルはたいてい利用できます。特定のモデルが /model に出てこない場合は、OpenRouter 形式の識別子をそのまま指定してみてください。
/model anthropic/claude-opus-4.6本当に見当たらない場合は issue を立ててください。Portal のカタログを Hermes 側に出しているだけなので、抜けているときはたいてい振り分けの設定を直せば済みます。
Portal のアカウントに請求が上がってこない
まず hermes portal info を見てください。別のプロバイダーを使っている表示(using Nous as inference provider ではなく Model: currently openrouter)になっていれば、手元の設定がずれています。hermes model を実行して Nous Portal を選び直せば、次のリクエストから契約を通るようになります。
関連ページ
- Tool Gateway — ゲートウェイの各ツール、ツールごとの設定、料金の詳細
- 契約プロキシ — Portal の契約を Hermes 以外(ほかのエージェント、スクリプト、他社のクライアント)から使う
- 音声モード — Portal の OpenAI TTS を使った音声での会話
- AI プロバイダー — ほかの選択肢と比べたいときの、プロバイダー一覧
- SSH 越しの OAuth — 遠隔のホストやブラウザしかない環境からログインする
- プロファイル — ひとつの Portal ログインを複数の Hermes 設定で共有する