プロファイル: 複数のエージェントを動かす
目次
- プロファイルとは
- プロファイル・エージェント・ボット
- クイックスタート
- プロファイルを作る
- まっさらなプロファイル
- 設定だけを複製する(--clone)
- まるごと複製する(--clone-all)
- 特定のプロファイルから複製する
- メッセージのチャンネルは複製されません(含めたいときは --clone-channels)
- プロファイルを使う
- コマンドの別名
- -p フラグ
- 既定として固定する(hermes profile use)
- いまどのプロファイルにいるか
- プロファイル・ワークスペース・サンドボックスの違い
- ゲートウェイを動かす
- ボットトークンを分ける
- 安全装置: トークンのロック
- 常駐サービスにする
- プロファイルを設定する
- ダッシュボードから
- 更新する
- プロファイルを管理する
- 既定プロファイルに名前を付ける
- プロファイルを削除する
- タブ補完
- 仕組み
- プロファイルを渡す
同じ端末の上で、独立した Hermes エージェントを何体でも動かせます。設定も API キーも記憶もセッションもスキルもゲートウェイの状態も、エージェントごとに別々に持ちます。
プロファイルとは
プロファイルとは、独立した Hermes ホームディレクトリのことです。プロファイルごとに専用のディレクトリが用意され、その中に config.yaml、.env、SOUL.md、記憶、セッション、スキル、cron ジョブ、状態データベースが収まります。Hermes が ~/.hermes/profiles/ の下のディレクトリをプロファイルとみなすのは、いま挙げた目印のファイル(config.yaml、.env、SOUL.md、profile.yaml、auth.json、state.db)のどれかを持っているときだけです。ログ出力や cron が置いていっただけの空のディレクトリは、profile list からもゲートウェイからも -p からも無視されます。プロファイルを使えば、コーディング補助・個人向けボット・調査エージェントというように目的の違うエージェントを、Hermes の状態を混ぜることなく別々に運用できます。
プロファイルを作ると、それ自体が 1 つのコマンドになります。coder という名前で作れば、その場から coder chat、coder setup、coder gateway start などが使えます。
プロファイル・エージェント・ボット
これらの言葉は、Hermes の別々の部分を指します。
- プロファイルは、ひとりのアシスタントの設定とデータを置いておく住まいです。
会話をまたいでも、起動し直しても、同じ状態が残ります。
- エージェントは、その設定と状態を使って実際に動いている Hermes のアシスタントです。
「Hermes Agent」は製品そのものの名前でもあります。
- Bot Mode のボットは、デスクトップの Bot Mode の一覧に、
アイコン付きの名前と消えない Bot Chat を持つ形で並んだプロファイルです。 同じプロファイルには CLI からも変わらず入れます。ボットはすべてプロファイルですが、 プロファイルがすべてボットになるわけではありません。Bot Mode が一覧での見せ方 (名前、アイコン、区分、隠すかどうか)をそのプロファイルの付随情報に保存し、 正規の Bot Chat を固定した時点で、そのプロファイルはボットになります。CLI や Docker、 ゲートウェイからだけ動かし、一覧に加えないプロファイルは、ただのプロファイルのままです。
- メッセージングのボットは、Telegram、Discord、Slack といったサービス側のアカウントで、
ゲートウェイを通して Hermes とつながっています。 ボットトークンが、そのサービス上のアカウントを指し示します。
- サブエージェントは、
delegate_taskが
仕事ごとに立ち上げる子のアシスタントで、会話は新しく始まります。 会話が別であることと、プロファイルが別であることは、同じではありません。
クイックスタート
hermes profile create coder # creates profile + "coder" command alias
coder setup # configure API keys and model
coder chat # start chattingこれだけです。coder は独自の設定・記憶・状態を持つ、独立した Hermes プロファイルになりました。
プロファイルを作る
まっさらなプロファイル
hermes profile create mybot同梱スキルを入れた新しいプロファイルができます。mybot setup を実行すると、API キー・モデル・ゲートウェイのトークンを設定できます。
このプロファイルをカンバンのワーカーとして使うつもりなら(あるいはカンバンのオーケストレーターから仕事を割り振ってほしいなら)、作成時に --description "<role>" を付けて、何が得意なのかをオーケストレーターに伝えておきます。
hermes profile create researcher --description "Reads source code and external docs, writes findings."説明はあとから hermes profile describe で設定することも、自動生成させることもできます。割り振りの仕組み全体はカンバンのガイドを参照してください。
設定だけを複製する(--clone)
hermes profile create work --cloneいま使っているプロファイルの config.yaml、.env、SOUL.md、スキル、そして整理された記憶のファイル memories/MEMORY.md と memories/USER.md を新しいプロファイルへコピーします。記憶は SOUL.md と同じく、エージェントの人となりの一部として扱われます。config.yaml で外部の記憶プロバイダー(memory.provider)を選んでいる場合は、そのプロバイダー自身の設定も一緒にコピーされます。プロファイルのホームの下にある <provider>/ ディレクトリか <provider>.json(たとえば hindsight/config.json)のことで、これにより複製先でも記憶が知らないうちに無効になることなく使えます。ただし、local_embedded の hindsight 設定を複製した場合は、複製先に専用の hindsight の profile/bank_id を与えるまで、複製元の組み込みデーモンと記憶のバンクを共有したままです(#81815)。インストール済みのプラグインも一緒にコピーされます。plugins/(カタログ・Git・手作業で入れたプラグインと、そのインストール記録)が複製されるので、プラグインカタログから入れた記憶プロバイダーも複製先で同じリビジョンのまま動き、カタログのインストール記録も引き継がれます。プラグインの Python 依存パッケージは共有の環境に入っているため、入れ直されません。セッション、state.db、cron ジョブをはじめ、ほかのものはすべて空から始まります。記憶も白紙にしたいときは、--clone を付けずにプロファイルを作るか、あとからこの 2 つのファイルを削除してください。ファイルがなくても、エージェントが別のプロファイルの記憶を代わりに読むことはありません。API キーを変えたいときは ~/.hermes/profiles/work/.env を、人格を変えたいときは ~/.hermes/profiles/work/SOUL.md を編集してください。
複製先でも、取り込んだエージェントの設定を同期し続ける(--sync-imports)
複製元のプロファイルで hermes import-agent を実行していた場合、その import-sync.json に、どの Claude Code / Codex の外部ディレクトリを取り込んだかが記録されています。--clone はこの記録を複製しないので、複製先はそのスキルと記憶を一度コピーしただけで終わります。記録ごと引き継ぐには --sync-imports を付けます。
hermes profile create work --clone --sync-imports
hermes -p work import-agent --sync # pulls changes from the same ~/.claude / ~/.codexこれは明示的に指定したときだけ働く一方向の仕組みで、複製先を外部エージェントのディレクトリだけに結び付けます。複製元のプロファイルとは結び付きません。2 つのプロファイルは独立したままで、あとから複製元の config.yaml、SOUL.md、スキルを編集しても複製先には届きません。--clone-all は、まるごとのコピーの一部としてこの記録もコピーします。
まるごと複製する(--clone-all)
hermes profile create backup --clone-all設定・API キー・人格・すべての記憶・スキル・プラグインまで、まるごとコピーします。動く状態のスナップショットです。プロファイルごとの履歴(セッション履歴、state.db、backups/、state-snapshots/、checkpoints/)は対象外です。これらは元のプロファイルに属するもので、数十 GB に達することもあります。既定のプロファイルから複製するときは、ローカルモデル用の実行環境のディレクトリ(models/、runtimes/、node/。ダウンロードした重みと管理下のバイナリで、必要になれば取り直されます)も、hermes backup と同じく対象外になります。cron ジョブも複製されません。cron ジョブは元のプロファイルとその配信チャンネルに結びついた予定作業なので、複製先がそれを引き継ぐと同じジョブが二重に走ってしまいます(ゲートウェイが 2 つ、ジョブ ID は同じ)。新しいプロファイルの cron/ は空の状態から始まります。履歴と cron ジョブまで含めた完全なバックアップが必要なら、hermes profile export か hermes backup を使ってください。
特定のプロファイルから複製する
hermes profile create work --clone-from coder--clone-from <source> は複製元のプロファイルを直接指定するもので、設定・スキル・SOUL の複製を含みます。その複製元をまるごとコピーしたいときは --clone-all と組み合わせます。
hermes profile create work-backup --clone-from coder --clone-allメッセージのチャンネルは複製されません(含めたいときは --clone-channels)
どの複製も(--clone、--clone-from、--clone-all、それにダッシュボード / Desktop / TUI の 「プロファイルから複製」も)、元のプロファイルをメッセージのチャンネル抜きで写します。抜けるのは、 ボットのトークンと許可リスト(TELEGRAM_BOT_TOKEN、DISCORD_ALLOWED_USERS、WHATSAPP_ENABLED、 API_SERVER_KEY、WEBHOOK_SECRET など)、config.yaml の platforms: / telegram: / discord: の節、 gateway.multiplex_profiles / profile_routes、そして(--clone-all のときは)ペアリングの記録、 WhatsApp のセッション、そのほかボットごとの状態です。プロバイダやツールの API キー、モデルの設定、 メモリの設定、スキル、SOUL.md はこれまでどおり写されます。どのプラットフォームを置いてきたかは、 コマンドが表示します。
こうしているのは、ひとつのボットはひとつのプロファイルにしか属せないからです。同じトークンを持つ 独立したゲートウェイが 2 つあると、ロングポーリングを取り合います。多重化したゲートウェイ では重複したアダプターが待機に回されます(hermes gateway migrate --multiplex も、プラットフォームごとに 「認証情報の重複」を理由に止まります)。新しいプロファイル専用のボットは、 hermes -p <name> setup かダッシュボードの Messaging ページで設定してください。
hermes profile create twin --clone --clone-channels # keep the source's bots anyway元のプロファイルを、動いている多重化ゲートウェイがすでに受け持っている場合、--clone-channels は 拒否されます(写しはすぐに待機へ回されてしまうからです)。CLI でも、ダッシュボードでも、TUI でも同じです。 それ以外の場合は、元のプロファイルと共有することになったプラットフォームを挙げて警告を出します。 複製のフラグなしで使うとエラーになります。hermes profile list も、ボットの認証情報が既定のプロファイルと バイト単位で同じプロファイルに同じ警告を出すので、以前に作った複製が問題を起こす前に見つかります。
何がチャンネルの設定に当たるか — 一覧は「どのアダプターの持ち物か」で決まり、*元の*プロファイルの プラグインの範囲(そのプロファイル専用の plugins/ のアダプターも含む)で判定します。
- アダプターが宣言しているすべてのキー(トークン、アプリ / クライアントの ID、許可リスト、全員許可の
切り替え、ホームチャンネル)と、その <PLATFORM>_ の接頭辞が付くすべてのキー。昔の別名 (WECOM_*、SMS_*/TWILIO_*、QQ_*、HASS_*、EMAIL_*)も含みます。
- ゲートウェイ全体のチャンネルの方針
GATEWAY_ALLOW_ALL_USERS/GATEWAY_ALLOWED_USERSと、
中継の登録に使う身元 GATEWAY_RELAY_ID / GATEWAY_RELAY_SECRET / GATEWAY_RELAY_DELIVERY_KEY。
--clone-allのときは、ボットごとの状態のファイルとディレクトリ(platforms/、ペアリングの台帳、
google_chat_user_tokens/、<platform>_*)。
メッセージのアダプターが、チャンネル以外の機能と共有している認証情報もあります。HASS_TOKEN/HASS_URL (Home Assistant プラグインのツールも使う。プラグインのアダプターはこれらを shared_env_prefixes として宣言します)、TWILIO_*(電話のスキルも使う)、EMAIL_*(メール送信の スクリプトも使う)です。これらを取り除くのは、元のプロファイルのゲートウェイがそのアダプターを動かす場合だけ です(config.yaml でそのプラットフォームが有効になっているか、認証情報がそろっていて明示的に無効に されていない場合)。platforms.homeassistant.enabled: false の元プロファイルは HASS_TOKEN をツールのキーとして使っているので、複製にも残ります。これらの接頭辞の下にある許可リストやポートは、 つねにチャンネル専用なので、つねに取り除かれます。
複製は profiles/ の隣にある隠れた準備用ディレクトリで組み立て、取り除きが済んでから名前の変更 1 回で 公開します。そのため、動いている多重化の仕組み(作成時に profiles/ を読み直します)が、写しかけの ツリーでアダプターを立ち上げてしまうことはありません。元の .env/config.yaml がシンボリックリンクなら、 まず専用の写しとして実体化します。複製が元のファイルへ書き込んでしまうことはありません。
プロファイルを使う
コマンドの別名
どのプロファイルにも ~/.local/bin/<name> に自動でコマンドの別名が作られます。
coder chat # chat with the coder agent
coder setup # configure coder's settings
coder gateway start # start coder's gateway
coder doctor # check coder's health
coder skills list # list coder's skills
coder config set model.default anthropic/claude-sonnet-4この別名は hermes のどのサブコマンドでも使えます。中身は hermes -p <name> そのものです。
-p フラグ
どのコマンドでも、対象のプロファイルを明示的に指定できます。
hermes -p coder chat
hermes --profile=coder doctor
hermes chat -p coder -q "hello" # works in any position既定として固定する(hermes profile use)
hermes profile use coder
hermes chat # now targets coder
hermes tools # configures coder's tools
hermes profile use default # switch back既定を設定すると、hermes とだけ打ったコマンドがそのプロファイルを対象にします。kubectl config use-context と同じ感覚です。
既定にしたプロファイルのディレクトリを手で消してしまうと、Hermes は普段のコマンドを 代わりに default プロファイルで動かすことを断ります。別のプロファイルの状態を読み書きしてしまうからです。 抜け出すための操作だけは、警告付きで動きます。hermes profile list、hermes profile use default、 それに --data も --full も付けない hermes uninstall です(この 2 つを付けた場合は断られたままです。 対話式のアンインストールのメニューでは、確認の問いかけを経たうえで、default プロファイルを丸ごと消す選択肢が引き続き出ます)。
いまどのプロファイルにいるか
CLI は、有効なプロファイルを常に表示します。
- プロンプト:
❯ではなくcoder ❯になります - バナー: 起動時に
Profile: coderと表示されます hermes profile: 現在のプロファイル名、パス、モデル、ゲートウェイの状態を表示します
プロファイル・ワークスペース・サンドボックスの違い
プロファイルはワークスペースやサンドボックスと混同されがちですが、別のものです。
- プロファイルは Hermes に専用の状態ディレクトリを与えます。
config.yaml、.env、SOUL.md、セッション、記憶、ログ、cron ジョブ、ゲートウェイの状態が入ります。 - ワークスペース(作業ディレクトリ)は、ターミナルのコマンドが始まる場所です。こちらは
terminal.cwdで別に決まります。 - サンドボックスはファイルシステムへのアクセスを制限する仕組みです。プロファイルはエージェントをサンドボックスに閉じ込めません。
既定の local ターミナルバックエンドでは、エージェントはあなたのユーザーアカウントと同じ範囲のファイルにアクセスできます。プロファイルのディレクトリの外にあるフォルダへのアクセスを、プロファイルが止めてくれるわけではありません。
あるプロファイルを特定のプロジェクトフォルダで始めたいときは、そのプロファイルの config.yaml に絶対パスの terminal.cwd を明示します。
terminal:
backend: local
cwd: /absolute/path/to/projectlocal バックエンドで cwd: "." と書いた場合は「Hermes を起動したディレクトリ」を意味し、「プロファイルのディレクトリ」ではありません。
あわせて次の点にも注意してください。
SOUL.mdはモデルの振る舞いを導けますが、ワークスペースの境界を強制するものではありません。SOUL.mdの変更は、新しいセッションできれいに反映されます。動いているセッションは古いプロンプトの状態のままかもしれません。- モデルに「いまどのディレクトリにいますか」と尋ねても、隔離できているかの確かめにはなりません。ツールの開始位置を確実に決めたいなら、
terminal.cwdを明示してください。
ゲートウェイを動かす
プロファイルはそれぞれ、自分のボットトークンを持つ別プロセスとしてゲートウェイを動かします。
coder gateway start # starts coder's gateway
assistant gateway start # starts assistant's gateway (separate process)ボットトークンを分ける
プロファイルごとに .env ファイルがあります。Telegram / Discord / Slack のボットトークンを、それぞれに別々に設定してください。
# Edit coder's tokens
nano ~/.hermes/profiles/coder/.env
# Edit assistant's tokens
nano ~/.hermes/profiles/assistant/.env安全装置: トークンのロック
2 つのプロファイルがうっかり同じボットトークンを使った場合、2 つ目のゲートウェイは起動を止められ、衝突している相手のプロファイル名を含むエラーが出ます。Telegram、Discord、Slack、WhatsApp、Signal に対応しています。
常駐サービスにする
coder gateway install # creates hermes-gateway-coder systemd/launchd service
assistant gateway install # creates hermes-gateway-assistant serviceプロファイルごとに別のサービス名が付き、互いに独立して動きます。
プロファイルを設定する
プロファイルはそれぞれ次を持ちます。
config.yaml— モデル、プロバイダ、ツールセット、すべての設定.env— API キー、ボットトークンSOUL.md— 人格と指示
coder config set model.default anthropic/claude-sonnet-4
echo "You are a focused coding assistant." > ~/.hermes/profiles/coder/SOUL.mdこのプロファイルを既定で特定のプロジェクトで働かせたいなら、専用の terminal.cwd も設定します。
coder config set terminal.cwd /absolute/path/to/projectダッシュボードから
Web ダッシュボード は端末全体を見る画面で、サイドバーのプロファイル切り替えからどのプロファイルの設定・API キー・スキル・MCP・モデルでも扱えます。プロファイルごとにダッシュボードを立てる必要はありません。coder dashboard は端末のダッシュボードを開き、coder プロファイルをあらかじめ選んだ状態にします。ダッシュボードの Chat タブも切り替えに従い、選んだプロファイルのホームで会話を始めます。
補足: ダッシュボードの Profiles ページにある「Set as active」は、これから動かす CLI やゲートウェイの既定を決めるもので(hermes profile use と同じです)、ダッシュボードからプロファイルを編集したいときは切り替えのほうを使ってください。
更新する
hermes update はコードを一度だけ(共有で)取得し、新しい同梱スキルをすべてのプロファイルへ自動で反映します。
hermes update
# → Code updated (12 commits)
# → Skills synced: default (up to date), coder (+2 new), assistant (+2 new)自分で書き換えたスキルが上書きされることはありません。
依存の準備では、すべてのプロファイルの config.yaml を読み、共有の環境に入れておくべき プラグインの組み合わせを割り出します。config.yaml を解析できないプロファイル(または plugins / memory の節の形が 正しくないプロファイル)が 1 つでもあると、インストール全体でこの手順が失敗します。詳しくは 依存の準備と保持をご覧ください。
プロファイルを管理する
hermes profile list # show all profiles with status
hermes profile show coder # detailed info for one profile
hermes profile rename coder dev-bot # rename (updates alias; removes the old name's gateway service)
hermes profile migrate-identity coder dev-bot # retry a rename's identity migration
hermes profile purge-identity dev-bot # retry a delete's identity purge
hermes profile export coder # pack into coder.tar.gz (shareable; keys stripped)
hermes profile import coder.tar.gz # install an archive as a new profileチャットの中では同じ 2 つが /export と /import として使えます。デスクトップアプリでは ⌘K → Export/Import profile… です。プロファイルを渡すを参照してください。
既定プロファイルに名前を付ける
既定プロファイルの内部 ID は常に default です。~/.hermes がインストール先の根っこなので、本当の意味では改名できません。改名すると代わりに表示名が設定され、画面上では素の ID の代わりにこちらが出ます。
hermes profile rename default Harumesu # Unicode fine: 小助手表示名は hermes profile list と show、チャットの /profile コマンド、ダッシュボード、デスクトップアプリ(Bot Mode の一覧を含む)に出ます。あくまで見た目だけの話で、-p default、サービス名、cron ジョブなど他のすべての参照は正式な default ID を使い続けます。表示名は ~/.hermes/profile.yaml の display_name に保存されるので、その行を消せば元に戻ります。名前付きのプロファイルも display_name を持てますが(本当の改名をしても残ります)、そちらの rename はプロファイル自体の改名になります。
プロファイルを削除する
hermes profile delete coderゲートウェイを止め、systemd / launchd のサービスを外し、コマンドの別名を消し、プロファイルのデータをすべて削除します。確認のためにプロファイル名の入力を求められます。
確認を省くには --yes を付けます: hermes profile delete coder --yes
タブ補完
# Bash
eval "$(hermes completion bash)"
# Zsh
eval "$(hermes completion zsh)"補完をずっと効かせたいときは、この行を ~/.bashrc か ~/.zshrc に書き加えます。-p のあとのプロファイル名、profile のサブコマンド、トップレベルのコマンドを補完します。
仕組み
プロファイルは HERMES_HOME 環境変数で動いています。coder chat を実行すると、ラッパースクリプトが hermes を起動する前に HERMES_HOME=~/.hermes/profiles/coder を設定します。コードベースの 119 以上のファイルが get_hermes_home() を通してパスを解決しているので、設定・セッション・記憶・スキル・状態データベース・ゲートウェイの PID・ログ・cron ジョブといった Hermes の状態が、自動的にそのプロファイルのディレクトリに閉じます。
これはターミナルの作業ディレクトリとは別の話です。ツールの実行は terminal.cwd(local バックエンドで cwd: "." のときは起動したディレクトリ)から始まり、HERMES_HOME から始まるわけではありません。
ホストへ直接入れた場合、ツールのサブプロセスは既定であなたの実際の OS ユーザーの HOME を保ちます。~ の下にある既存の CLI の資格情報が、どのプロファイルでもそのまま使えるようにするためです。プロファイルのデータは HOME を変えることではなく HERMES_HOME によって隔てられています。コンテナのバックエンドでは今も {HERMES_HOME}/home をツールの永続状態に使い、ホストで使っていてプロファイルごとにツール設定を厳密に分けたい人は terminal.home_mode: profile を選べます。
ここには取り違えやすい 2 つの事柄があります。
HERMES_HOMEはプロファイルの境界です。Hermes の設定、.env、記憶、セッション、スキル、ログ、cron
ジョブ、ゲートウェイの状態など、Hermes のデータを受け持ちます。
HOMEは外部の CLI が期待する OS 上のユーザーホームです。ホストへ入れた場合、Hermes
は既定でこれを実際のユーザーホームのままにするので、git、ssh、gh、az、npm、Claude Code、Codex といったツールが、普段のシェルで使っているのと同じ資格情報を見つけられます。
引き換えに、ホスト上のプロファイルは既定で通常のユーザー階層の CLI の状態を共有します。プロファイルごとに CLI の身元を分けたいときは、そのプロファイルの config.yaml に terminal.home_mode: profile を設定してください。このモードでは Hermes はツールの サブプロセスを HOME={HERMES_HOME}/home で起動するので、そのプロファイルのホームの中に ~/.ssh、~/.gitconfig、~/.config/gh、クラウド CLI の認証、 Claude / Codex の認証、npm の状態などを自分で用意するか、リンクを張る必要があります。
Hermes はサブプロセスに HERMES_REAL_HOME も渡すので、home_mode: profile が有効なときでも、スクリプトから実際のアカウントのホームを見つけられます。
既定プロファイルは ~/.hermes そのものです。移行の作業は要りません。すでに入っている環境はこれまでどおり動きます。
プロファイルを渡す
ある端末で育てたプロファイルは、別の場所へ持っていけます。自分のもう 1 台の作業機でも、同僚のノート PC でも、コミュニティへでも。方法は 2 つあります。
ファイルで渡す。 /export はプロファイルを 1 つの .tar.gz にまとめます。スキル、記憶、人格、cron、プラグイン、設定、そしてデスクトップからならテーマとレイアウトも入ります。API キーは取り除かれます。受け取った側は /import を実行します。
端末ごとの PM の状態は持ち運べません。エクスポート、インポート、配布用のインストールでは、 プロファイルの直下にある installs/、tools/、cache/ を対象から外します。 バックアップと復元でも、既定のホームと名前付きのプロファイルに同じ決まりが当てはまります。 古いアーカイブで、受け取る側の端末の PM の選択やツールを置き換えることはできません。 plugins/example/facts.json や skills/example/tools/helper.py のようなファイルは ユーザーのデータとして扱われ、そのまま残ります。受け取る側の依存は、環境をコピーするのではなく PM を通して入れてください。
# In chat, run /export, hand over the file, and they run /import on it
hermes profile export coder
hermes profile import ./coder.tar.gz --name coder配布物として公開する。 プロファイルを git リポジトリとして仕立てると、受け取る側はコマンド 1 つで導入でき、あとから版を追って更新できます。SOUL、設定、スキル、cron ジョブ、MCP の接続が入り、資格情報・記憶・セッションは端末ごとのままになります。
# Install a whole agent from a git repo
hermes profile install github.com/you/research-bot --alias
# Update later when the author ships a new version (keeps your memories + .env)
hermes profile update research-bot一度きりの受け渡しや引っ越しにはエクスポートしたファイルを、これからも配り続けるエージェントには配布物を使ってください。どちらについても、比較表・作り方・公開の手順・更新の意味・セキュリティの考え方を Profile Distributions: Share a Whole Agent にまとめています。