Nous Tool Gateway
目次
契約はひとつ。ツールはすべて内蔵。
Tool Gateway は、有料の Nous Portal 契約すべてに含まれています。Hermes のツール呼び出し(ウェブ検索、画像生成、読み上げ音声、クラウドのブラウザ自動操作)を Nous がすでに運用している基盤へ通すので、エージェントを使いものにするためだけに Firecrawl、FAL、OpenAI、Browser Use などへ個別に登録する必要がありません。
含まれるもの
| ツール | できること | |
|---|---|---|
| 🔍 | ウェブ検索と抽出 | Firecrawl による、エージェント向けのウェブ検索とページ全文の抽出です。レート制限を気にする必要はありません。規模の調整はゲートウェイ側が引き受けます。 |
| 🎨 | 画像生成 | ひとつの窓口で9つのモデルを使えます。FLUX 2 Klein 9B、FLUX 2 Pro、Z-Image Turbo、Nano Banana Pro(Gemini 3 Pro Image)、GPT Image 1.5、GPT Image 2、Ideogram V3、Recraft V4 Pro、Qwen Image。生成のたびにフラグで選ぶことも、Hermes の既定である FLUX 2 Klein に任せることもできます。 |
| 🔊 | 読み上げ音声 | OpenAI TTS の声が text_to_speech ツールにつながっています。Telegram にボイスメモを投げる、処理の流れに音声を組み込む、文章を読み上げさせる、といった使い方ができます。 |
| 🌐 | クラウドのブラウザ自動操作 | Browser Use による画面表示なしの Chromium セッションです。browser_navigate、browser_click、browser_type、browser_vision といった、エージェントがブラウザを動かすための基本動作がひととおりそろい、Browserbase のアカウントは要りません。 |
4つとも、使った分だけ Nous の契約に請求されます。組み合わせは自由です。ウェブと画像はゲートウェイに任せつつ TTS だけ手持ちの ElevenLabs のキーを使う、あるいはすべてを Nous 経由にする、どちらもできます。
なぜこれがあるのか
実際に*仕事をする*エージェントを作ろうとすると、5つ以上の API 契約をつなぎ合わせることになります。それぞれに登録手続き、レート制限、請求、そして独自のクセがあります。ゲートウェイは、それをアカウントひとつにまとめます。
- 請求はひとつ。 Nous に支払えば、あとはこちらで処理します。
- 登録はひとつ。 Firecrawl、FAL、Browser Use、OpenAI の音声アカウントを個別に管理する必要はありません。
- キーはひとつ。 Nous Portal の OAuth がすべてのツールをまかないます。
- 品質は同じ。 キーを直接使う場合と同じ基盤を、こちらが前面で受けているだけです。
自分のキーはいつでも持ち込めます。ツール単位で、好きなときに切り替えられます。ゲートウェイは囲い込みではなく、近道です。
使い始める
入り口は3つあります。いまの状況に合うものを選んでください。
hermes setup --portal # Fresh install: Nous OAuth + set Nous as provider + turn on the Tool Gateway in one gohermes model # Switch your inference provider to Nous Portal — Hermes then offers to turn on the gateway for all toolshermes tools # Enable the gateway per-tool — pick "Nous Subscription" for any tool you wanthermes setup --portal と hermes model は一度にまとめて済ませる道です。一度ログインすれば、必要に応じてすべてのツールをゲートウェイ経由に切り替えられます。hermes tools は選び取る道で、使いたいツールだけをひとつずつ有効にします。
先にログインしておく必要はありません。 hermes tools では、Nous が管理する基盤(ウェブ検索、画像、動画、TTS、ブラウザ)が常に一覧に出ます。Nous Portal に一度もログインしたことがなくても表示されます。選ぶとその場で Portal のログインが走り、まだ認証していなければそこで済ませられます。事前に hermes model を実行する必要はありません。Nous の OAuth がすでに有効なら、基盤を選んだ時点で追加の確認なしに有効になります。この道で行われるのはログインと、選んだツール1つを有効にすることだけです。推論の提供元は切り替わりませんし、ほかのツールについてゲートウェイを有効にするか尋ねられることもありません。
いまどれが有効かは、いつでも確認できます。
hermes portal info # Portal auth + Tool Gateway routing summary
hermes portal tools # Gateway catalog with current routing per tool
hermes status # Full system status (Tool Gateway is one section)hermes portal info は、次のような一節を表示します。
◆ Nous Tool Gateway
Nous Portal ✓ managed tools available
Web tools ✓ active via Nous subscription
Image gen ✓ active via Nous subscription
TTS ✓ active via Nous subscription
Browser ○ active via Browser Use key「active via Nous subscription」と付いているツールは、ゲートウェイを通っています。それ以外は自分のキーを使っています。
使える条件
Tool Gateway は有料契約向けの機能です。無料枠の Nous アカウントでも Portal を推論に使えますが、管理されたツールは含まれません。ゲートウェイを使うにはプランをアップグレードしてください。
アカウントによっては、無料のツール枠が付いていることもあります。これは管理されたツールを少しだけ使える枠で、有料契約がなくてもゲートウェイのツール呼び出しをまかないます。無料枠がある場合、ゲートウェイがそれを知らせ、最初に使うときに設定の案内を出すので、その場で受け取ってすぐ使い始められます。
有効化のチェックリスト
Nous のモデルを選ぶ(hermes model)と、ゲートウェイの基盤をツールごとに選ぶチェックリストが出ます。その動きは、いまの設定を尊重します。
- 別の基盤を明示的に指定してあるツール(例:
web.backend: searxng、browser.cloud_provider: camofox)は一覧に出ません。自分の選択がうっかり上書きされることはありません。 - 環境変数だけで設定してあるツール(例:
SEARXNG_URL、CAMOFOX_URL)はチェックを外した状態で出ます。自分の基盤をそのまま使う旨の説明が付きます。 - 何も設定していないツールだけが、最初からチェック済みで出ます。
- 断った選択は残ります。チェックを外したままチェックリストを確定すると、次回以降 Nous のモデルへ切り替えたときも最初からチェックされません(
config.yamlのtool_gateway_declined_toolsに記録されます。あとでチェックを入れれば、この記録は消えます)。
組み合わせて使う
ゲートウェイはツール単位です。使いたいものだけ有効にできます。
- すべてのツールを Nous 経由にする — いちばん簡単です。契約ひとつで完了します。
- ウェブと画像はゲートウェイ、TTS は自前 — ElevenLabs の声はそのままに、残りを Nous に任せます。
- キーを持っていないものだけゲートウェイ — 「Browserbase にはすでに払っているが、Firecrawl のアカウントは作りたくない」といった使い方ができます。
どのツールも、次のコマンドでいつでも切り替えられます。
hermes tools # Interactive picker for each tool categoryツールを選び、提供元として Nous Subscription(あるいは好みの直接の提供元)を選びます。設定ファイルを編集する必要はありません。まだ Nous Portal にログインしていない場合、Nous Subscription を選んだ時点で Portal のログインがその場で始まります。先に hermes model で認証しておく必要はありません。
画像モデルを個別に使う
画像生成は速度を優先して FLUX 2 Klein 9B を既定にしています。呼び出しごとに変えたい場合は、image_generate ツールにモデル ID を渡します。
| モデル | ID | 向いている用途 |
|---|---|---|
| FLUX 2 Klein 9B | fal-ai/flux-2/klein/9b |
速く、既定として扱いやすい |
| FLUX 2 Pro | fal-ai/flux-2-pro |
より緻密な FLUX |
| Z-Image Turbo | fal-ai/z-image/turbo |
様式化された絵を速く |
| Nano Banana Pro | fal-ai/nano-banana-pro |
Google Gemini 3 Pro Image |
| GPT Image 1.5 | fal-ai/gpt-image-1.5 |
OpenAI の画像生成、文字と画像 |
| GPT Image 2 | fal-ai/gpt-image-2 |
OpenAI の最新版 |
| Ideogram V3 | fal-ai/ideogram/v3 |
指示への忠実さと文字組み |
| Recraft V4 Pro | fal-ai/recraft/v4/pro/text-to-image |
ベクター調、グラフィックデザイン |
| Qwen Image | fal-ai/qwen-image |
Alibaba のマルチモーダル |
顔ぶれは移り変わります。hermes tools から Image Generation を開くと、そのときの一覧が出ます。
設定の早見表
ほとんどの人はここに触れずに済みます。hermes model と hermes tools が、対話形式であらゆる手順をまかないます。この節は、config.yaml を直接書く場合や、設定を自動化する場合のためのものです。
ツール分類ごとに選択キーはひとつ
ツールの分類ごとに、提供元を選ぶキーがひとつあります。書き込むのは hermes tools の選択画面(またはデスクトップの画面)です。Nous Subscription の行を選ぶと値 nous が保存され、その分類は管理された Tool Gateway を通ります。自分のキーを使う行を選ぶと提供元の名前(fal、openai、firecrawl、browser-use など)が保存され、自分の資格情報で直接つながります。
web:
backend: nous # web search/extract via the Tool Gateway
image_gen:
provider: nous # image generation via the Tool Gateway
tts:
provider: nous # TTS via the Tool Gateway
stt:
provider: nous # speech-to-text via the Tool Gateway
browser:
cloud_provider: nous # cloud browser via the Tool Gateway実行時は保存された選択を常に使います。資格情報があるかどうかで分類の経路が選ばれたり、切り替わったりすることはありません。image_gen.provider: nous のあいだ、.env に置かれた FAL_KEY は無視されます。逆に image_gen.provider: fal なのに FAL_KEY がない場合は、黙ってゲートウェイに戻るのではなく、はっきりしたエラーが出ます。
image_gen is configured to use fal (set via hermes tools), but FAL_KEY is not set. Run 'hermes tools' to change it.一度も設定していない分類(選択キーがまだ書かれていないもの)は、これまでどおり、使える資格情報から自動で判別します。ただし選択がいったん保存されると、.env にキーを足しても経路は変わりません。変えられるのは hermes tools(または選択キーの編集)だけです。
自分のキーに戻す
hermes tools # pick the tool → choose a direct provider (e.g. Firecrawl)選択キーを直接書いても構いません。
web:
backend: firecrawl # Hermes now uses FIRECRAWL_API_KEY from .env古い use_gateway フラグ(非推奨)
以前の Hermes は、ゲートウェイを通すためにツールごとの use_gateway: true という真偽値を使っていました。このフラグは過去のものです。もう書き込まれることはなく、hermes tools の選択画面が選択を書き直す際に、その分類の設定から取り除きます。use_gateway: true が残っている古い設定は、読み込み時に nous の選択として解釈されるので、いまの環境はそのまま動きます。新しい設定に use_gateway を書かないでください。代わりに hermes tools で提供元を選びます。
自前で動かすゲートウェイ(上級者向け)
Nous 互換のゲートウェイを自分で動かしていますか。その場合は ~/.hermes/.env で接続先を上書きします。
TOOL_GATEWAY_DOMAIN=your-domain.example.com
TOOL_GATEWAY_SCHEME=https
TOOL_GATEWAY_USER_TOKEN=your-token # normally auto-populated from Portal login
FIRECRAWL_GATEWAY_URL=https://... # override one endpoint specificallyこれらのつまみは、独自の基盤を組む場合(企業での導入、開発環境など)のためにあります。通常の契約者が設定することはありません。
よくある質問
Telegram や Discord など、ほかのメッセージ連携でも使えますか
使えます。Tool Gateway が働くのはツールを実行する層で、CLI に限りません。ツールを呼べる窓口であれば、CLI、Telegram、Discord、Slack、IRC、Teams、API サーバーなど、どれでもそのまま恩恵を受けられます。
契約が切れたらどうなりますか
ゲートウェイ経由のツールは、更新するか、hermes tools で直接の API キーに差し替えるまで動かなくなります。Hermes は Portal を案内する、わかりやすいエラーを表示します。
ツールごとの使用量や費用は見られますか
見られます。Nous Portal のダッシュボードが使用量をツール別に分けて示すので、何が費用を押し上げているかがわかります。
Modal(サーバーレスの端末)は含まれますか
Modal は Nous の契約を通じた追加オプションで、既定の Tool Gateway の組み合わせには入っていません。シェルの実行を離れた場所の隔離環境で行いたいときは、hermes setup terminal か config.yaml で直接設定します。
ゲートウェイを有効にしたら、いまある API キーは消すべきですか
消す必要はありません。.env に置いたままで構いません。そのツールの選択が Nous Subscription のあいだ、直接のキーは単に無視されます。hermes tools で直接の提供元を選び直せば、また自分のキーが使われます。ゲートウェイは囲い込みではありません。