Nous Tool Gateway
目次
- 含まれるもの
- なぜこれがあるのか
- 使い始める
- 利用条件
- 有効化のチェックリスト
- 好きに組み合わせる
- 画像モデルを個別に使う
- 複数のコネクターアカウント
- 設定の早見表
- ツール分類ごとに選択キーは 1 つ
- 自分のキーに戻す
- 自分のキーとゲートウェイを組み合わせる(Web のみ)
- 旧来の use_gateway フラグ(非推奨)
- 自前で動かすゲートウェイ(上級者向け)
- よくある質問
- Telegram や Discord など、他のメッセージ連携でも動きますか
- サブスクリプションが切れたらどうなりますか
- ツールごとの利用量やコストは見られますか
- Modal(サーバーレスのターミナル)は含まれますか
- ゲートウェイを有効にしたら、いま持っている API キーは消すべきですか
サブスクリプションは 1 つ。ツールは全部入り。
Tool Gateway は、有料の Nous Portal サブスクリプションすべてに含まれています。Hermes のツール呼び出し(Web 検索、画像生成、音声読み上げ、クラウドブラウザーの自動操作)を、Nous がすでに運用している基盤へ通してくれます。エージェントを使いものにするためだけに、Web 検索のベンダーや FAL、OpenAI、Browser Use などへ個別に登録する必要はありません。
含まれるもの
| ツール | できること | |
|---|---|---|
| 🔍 | Web 検索と本文抽出 | Nous が運用する、エージェント向けの Web 検索と、ページ全文の抽出。スケーリングはゲートウェイ側が引き受けるので、レート制限を気にする必要はありません。 |
| 🎨 | 画像生成 | Nous Subscription の 1 行で、FAL のカタログ、Krea 2 のネイティブモデル、Nous Portal の画像モデルをまとめて使えます。FLUX 2、GPT Image、Nano Banana、Seedream、Ideogram、Recraft、Qwen、Krea 2 などです。モデルは hermes tools で一度選ぶだけで、そこに最新の一覧が出ます。 |
| 🔊 | 音声読み上げ | OpenAI の TTS 音声が text_to_speech ツールにつながっています。Telegram にボイスメモを投げる、パイプライン用の音声を作る、何かを読み上げさせる、といった使い方ができます。 |
| 🌐 | クラウドブラウザーの自動操作 | Browser Use 経由のヘッドレス Chromium セッション。browser_navigate、browser_click、browser_type、browser_vision といったエージェント操作の基本部品が、Browserbase のアカウント無しで使えます。 |
4 つとも、Nous のサブスクリプションに対する従量課金です。組み合わせは自由で、Web と画像はゲートウェイに任せつつ TTS だけ自前の ElevenLabs キーを使う、あるいは全部を Nous 経由にする、どちらもできます。
なぜこれがあるのか
実際に*何かをこなせる*エージェントを組もうとすると、5 つ以上の API サブスクリプションをつなぎ合わせることになります。それぞれに登録があり、レート制限があり、請求があり、癖があります。ゲートウェイはそれをアカウント 1 つにまとめます。
- 請求は 1 つ。 Nous に払えば、あとはこちらで面倒を見ます。
- 登録は 1 回。 Web 検索も FAL も Browser Use も OpenAI の音声アカウントも、管理する必要がありません。
- キーは 1 つ。 Nous Portal の OAuth が、すべてのツールをカバーします。
- 品質は同じ。 直接キーを使う経路と同じバックエンドを、こちらが前面で受けているだけです。
自分のキーはいつでも持ち込めます。ツール単位で、好きなときに切り替えられます。ゲートウェイは囲い込みではなく、近道です。
使い始める
入り口は 3 つあります。今の状況に合うものを選んでください。
hermes setup --portal # Fresh install: Nous OAuth + set Nous as provider + turn on the Tool Gateway in one gohermes model # Switch your inference provider to Nous Portal — Hermes then offers to turn on the gateway for all toolshermes tools # Enable the gateway per-tool — pick "Nous Subscription" for any tool you wanthermes setup --portal と hermes model は一気に済ませる経路です。一度ログインすれば、必要に応じてすべてのツールをゲートウェイへ切り替えられます。hermes tools は単品で選ぶ経路で、欲しいツールだけを 1 つずつ有効にします。
先にログインしておく必要はありません。 hermes tools では、Nous が運用するバックエンド(Web 検索、画像、動画、TTS、ブラウザー)が常に一覧に出ます。Nous Portal に一度もサインインしたことがなくても表示されます。選んだ時点でまだ認証されていなければ、Hermes がその場で Portal のログインを走らせます。事前に hermes model を実行する必要はありません。Nous の OAuth がすでに有効なら、バックエンドを選んだ時点で追加のプロンプト無しに有効になります。この経路でログインと、選んだ 1 つのツールの有効化だけが行われます。推論プロバイダーは切り替わりませんし、他のすべてのツールについてゲートウェイを有効にするかを聞かれることもありません。
いま何が有効かは、いつでも確認できます。
hermes portal info # Portal auth + Tool Gateway routing summary
hermes portal tools # Gateway catalog with current routing per tool
hermes status --full # Full system status (Tool Gateway is one section)hermes portal info は次のような欄を表示します。
◆ Nous Tool Gateway
Nous Portal ✓ managed tools available
Web tools ✓ active via Nous subscription
Image gen ✓ active via Nous subscription
TTS ✓ active via Nous subscription
Browser ○ active via Browser Use key「active via Nous subscription」と付いているツールがゲートウェイ経由です。それ以外は自分のキーを使っています。
利用条件
Tool Gateway は有料サブスクリプションの機能です。ゲートウェイを解放するにはプランをアップグレードしてください。
一部のアカウントには無料のツール枠も付いています。これは少量の運用ツール用の割り当てで、有料サブスクリプション無しでもゲートウェイのツール呼び出しをまかなえます。無料枠が使える場合、ゲートウェイがそれを提示し、初回利用時に設定のプロンプトを出すので、そのまま運用ツールを使い始められます。
有効化のチェックリスト
Nous のモデルを選ぶ(hermes model)と、ゲートウェイのバックエンドをツール単位で選ぶチェックリストが出ます。その動きは、いまの設定を尊重します。
- 別のバックエンドを明示的に指定してあるツール(例:
web.backend: searxng、browser.cloud_provider: camofox)はそもそも提示されません。選択がうっかり上書きされることはありません。 - 環境変数だけで設定されているツール(例:
SEARXNG_URL、CAMOFOX_URL)は、自分のバックエンドを保つという注記付きで、チェックが外れた状態で提示されます。 - 本当に未設定のツールだけが、あらかじめチェックされた状態になります。
- 断った選択は残ります。チェックを外したままチェックリストを確定すると、その後 Nous のモデルに切り替えたときにも、あらかじめチェックされることはありません(
config.yamlのtool_gateway_declined_toolsに保存されます。あとでチェックを入れれば、その記録は消えます)。
好きに組み合わせる
ゲートウェイはツール単位です。欲しいところだけ有効にできます。
- すべてを Nous 経由に — いちばん簡単です。サブスクリプション 1 つで完了します。
- Web と画像はゲートウェイ、TTS は自前 — ElevenLabs の声はそのままに、残りを Nous に任せます。
- キーを持っていないものだけゲートウェイ経由に — 「Browserbase にはすでに払っているが、Web 検索のアカウントは作りたくない」といった使い方もできます。
どのツールも、いつでも次のコマンドで切り替えられます。
hermes tools # Interactive picker for each tool categoryツールを選び、プロバイダーとして Nous Subscription(または好みの直接プロバイダー)を選びます。設定ファイルを編集する必要はありません。まだ Nous Portal にログインしていない場合は、Nous Subscription を選んだ時点で Portal のログインがその場で始まります。先に hermes model で認証しておく必要はありません。
画像モデルを個別に使う
モデルは hermes tools → Image Generation で一度だけ選び、config.yaml に image_gen.model として保存されます。image_generate の呼び出しはすべて、この保存済みのモデルを使います。ツールにはモデルを指定する引数が無いので、呼び出しごとに切り替えることはできません。何も設定していなければ、有料のサブスクリプションでは Krea 2 Medium Turbo、無料のツール枠では FLUX 2 Klein 9B が使われます。
Nous Subscription の行にはモデル選択が 1 つだけあり、すべてのモデルが 1 回ずつ並びます。どのゲートウェイがリクエストを処理するかは、保存されたモデルの ID で決まります。Krea のネイティブ ID(krea-2-medium、krea-2-large、krea-2-medium-turbo)なら Krea のゲートウェイへ、FAL のカタログの ID なら FAL へ、それ以外の ID なら Nous Portal へ送られます。設定としては、これまでどおり image_gen.provider: nous とモデルの ID を書くだけです。
Krea 2(Medium、Large、Medium Turbo — 画風の参考画像を最大 10 枚まで、任意で Enhance による高解像度化)と Nous Portal の画像モデルは、それぞれ専用の行を持つのではなく、この同じモデル選択の中に並びます。これらには有料のサブスクリプションが必要で、無料のツール枠がまかなうのは FAL のモデルだけです。FAL 経由の Krea の ID(fal-ai/krea/v2/...)は、これまでどおり FAL.ai を直接使う行に残ります。Krea のゲートウェイがジョブを始める前にリクエストを断った場合(つながらないとき、またはゲートウェイ自身の再試行のあとに 429 が返ったとき)、Hermes は FAL の既定のモデルでやり直し、そのことを結果の fallback_from に示します。これを止めるには image_gen.krea.fallback_to_fal: false を設定します。元画像を渡したリクエストは、この切り替えの対象になりません。
モデルの ID、速さ、料金は 画像生成 のページにまとめています。顔ぶれは移り変わります。hermes tools → Image Generation で、現在の一覧を確認できます。
複数のコネクターアカウント
コネクターとは、Gmail のようにホストされたアプリで、エージェントは Nous のツールゲートウェイを通してそこに届きます(ツール検索 → コネクター を参照)。1 つのアプリに 2 つ以上のアカウントをつなぐこともできます。たとえば Gmail の home と Gmail の work です。
- 名前。 アカウントごとに 1〜32 文字の名前を付けます。使えるのは英小文字、数字、
-で、先頭は英小文字か数字です。名前の無いアカウントには、アプリ側のアカウント表示名が出ます。 - 既定は無し。 どのアカウントも既定にはなりません。名前付きのアカウントが複数あるアプリを使うよう頼むと、エージェントはどれを使うかを示さなければなりません。
- 新しいアカウントの名前はエージェントが付けます。 話した内容から名前を選び、迷うときは確認してきます。そのうえで、選んだ名前を伝えます。たとえば「Hermes named this Gmail account work. Rename it anytime.」という一文です。デスクトップアプリ、TUI、従来の CLI にこの一文が出ます。
- 名前の変更。 アカウントの名前はいつでも変えられ、エージェントに頼むこともできます。名前の変更には、それに対応した Nous Portal のバージョンが必要です。対応するまでは「This Nous Portal cannot rename connector accounts yet.」と表示されます。
- つなぎ直しても何も消えません。 壊れたアカウントをつなぎ直すと、同じ名前の新しいアカウントに置き換わります。古いものは引退済み(無効)として残ります。引退済みのアカウントは一覧に残りますが、折りたたまれて表示されます。
- 削除は利用者の手で。 アカウントの削除は、利用者が自分で 1 つずつ行います。エージェントが削除することはありません。
有効なアカウントが 2 つ以上あるコネクターでは、そのコネクターのどのツールにも connector_alias という項目が付き、指定できる値は自分のアカウント名です。有効なアカウントがすべて名前付きならこの項目は必須で、名前の無いものが混ざっていれば省略できます。
名前付きのアカウントが複数あるのにエージェントがこの項目を省いたり、存在しない名前を指定したりすると、呼び出しは失敗し、エラーに正しい名前の一覧が示されます。実行したアカウントが名前付きなら、結果にそのアカウントが account として示されます。名前の無いアカウントでは、この項目は付きません。
アカウントは次のどこからでも管理できます。
- デスクトップアプリの Connectors ページ。
- TUI:
/connectors(スラッシュコマンド を参照)。 - CLI:
hermes connectors(CLI コマンド を参照)。 - Nous Portal。
設定の早見表
ほとんどの人はここを触る必要がありません。hermes model と hermes tools が、対話形式ですべての操作をカバーします。この節は、config.yaml を直接書く場合や、設定をスクリプト化する場合のためのものです。
ツール分類ごとに選択キーは 1 つ
ツールの分類それぞれに、プロバイダーを選ぶキーが 1 つだけあります。書き込むのは hermes tools のピッカー(またはデスクトップアプリの画面)です。Nous Subscription の行を選ぶと値 nous が保存され、その分類は運用型の Tool Gateway 経由になります。自前キー(BYOK)の行を選ぶとベンダー名(fal、openai、firecrawl、browser-use など)が保存され、自分の認証情報で直接つながります。
web:
backend: nous # web search/extract via the Tool Gateway
image_gen:
provider: nous # image generation via the Tool Gateway
tts:
provider: nous # TTS via the Tool Gateway
stt:
provider: nous # speech-to-text via the Tool Gateway
browser:
cloud_provider: nous # cloud browser via the Tool Gateway実行時は常に保存された選択が使われます。認証情報があるかどうかで分類が選ばれたり、経路が変わったりすることはありません。image_gen.provider: nous のあいだ、.env に置かれた FAL_KEY は無視されます。逆に image_gen.provider: fal なのに FAL_KEY が設定されていなければ、黙ってゲートウェイへ落ちるのではなく、はっきりしたエラーが出ます。
image_gen is configured to use fal (set via hermes tools), but FAL_KEY is not set. Run 'hermes tools' to change it.一度も設定したことがない分類(選択キーが書かれたことのない分類)は、これまでどおり利用できる認証情報から自動判定します。ただし選択がいったん存在すると、.env にキーを足しても経路は変わりません。変えられるのは hermes tools(または選択キーの編集)だけです。
自分のキーに戻す
hermes tools # pick the tool → choose a direct provider (e.g. Firecrawl)あるいは、選択キーを直接書きます。
web:
backend: firecrawl # Hermes now uses FIRECRAWL_API_KEY from .env自分のキーとゲートウェイを組み合わせる(Web のみ)
Web 検索と Web 本文抽出は、それぞれ別の経路を選べます。デスクトップアプリで Capabilities → Tools → Web Search & Scraping を開きます。Nous Subscription の行にある Use for Search / Use for Extract を押すと、その機能がゲートウェイ経由になります。直接つなぐ行(たとえば Firecrawl)の同じボタンを押すと、自分のキーで使う経路になります。上部の Search: / Extract: の表示で、それぞれが今どちらの経路を通っているかがわかります。config.yaml では、機能ごとのキーに nous という値を入れると管理型の経路になります。
web:
search_backend: firecrawl # your FIRECRAWL_API_KEY
extract_backend: nous # the Nous Tool Gateway (managed Firecrawl)ツール全体として Nous Subscription を選ぶと(または hermes tools を実行すると)、機能ごとのキーは両方とも消え、検索も本文抽出もゲートウェイ経由に戻ります。
旧来の use_gateway フラグ(非推奨)
古い Hermes では、ツールごとの use_gateway: true という真偽値でゲートウェイ経由にしていました。このフラグは旧来のものです。今は書き込まれることがなく、hermes tools のピッカーが選択を書き直すときに、その分類の設定から取り除きます。use_gateway: true がまだ残っている古い設定は、読み込み時に nous の選択として解釈されるので、既存の環境はそのまま動きます。新しい設定に use_gateway を書かないでください。代わりに hermes tools でプロバイダーを選んでください。
自前で動かすゲートウェイ(上級者向け)
Nous 互換のゲートウェイを自分で運用していますか。その場合は ~/.hermes/.env でエンドポイントを上書きします。
TOOL_GATEWAY_DOMAIN=your-domain.example.com
TOOL_GATEWAY_SCHEME=https
TOOL_GATEWAY_USER_TOKEN=your-token # normally auto-populated from Portal login
FIRECRAWL_GATEWAY_URL=https://... # override one endpoint specifically
TOOL_GATEWAY_URL=http://127.0.0.1:3009 # pin the shared managed origin exactly
CONNECTOR_GATEWAY_URL=http://127.0.0.1:3009 # pin the connectors origin exactlyホスト名はすべて {label}-gateway.<domain> の形で、TOOL_GATEWAY_DOMAIN と TOOL_GATEWAY_SCHEME はそのすべてを作り変えます。{LABEL}_GATEWAY_URL は 1 つのホストを厳密に固定し、この組み立てを飛ばします。
{vendor}-gateway.<domain>— ベンダーごとの中継(Firecrawl、BFL など)。tool-gateway.<domain>— 共有の運用オリジン。ゲートウェイ自身でホストしているベンダーと、メディアのアップロードが通ります。connector-gateway.<domain>— コネクター API(/v1/connectors/*)。これ自体が別のデプロイです。ツール検索 → コネクターを参照してください。
これらのつまみは、独自基盤(企業向けの配備や開発環境)のためにあります。通常の契約者が設定することはありません。
よくある質問
Telegram や Discord など、他のメッセージ連携でも動きますか
動きます。Tool Gateway は CLI ではなく、ツール実行の層で働きます。ツールを呼べるすべての窓口(CLI、Telegram、Discord、Slack、IRC、Teams、API サーバー、そのほか何でも)が、意識しないまま恩恵を受けます。
サブスクリプションが切れたらどうなりますか
ゲートウェイ経由のツールは、更新するか hermes tools で直接の API キーに差し替えるまで動かなくなります。Hermes はポータルを指し示す分かりやすいエラーを表示します。
ツールごとの利用量やコストは見られますか
見られます。Nous Portal のダッシュボードが利用量をツール別に分解して表示するので、何が請求額を押し上げているのか分かります。
Modal(サーバーレスのターミナル)は含まれますか
Modal は Nous のサブスクリプションを通じた任意の追加オプションで、既定の Tool Gateway 一式には含まれません。シェル実行のためのリモートサンドボックスが欲しくなったら、hermes setup terminal か config.yaml を直接編集して設定してください。
ゲートウェイを有効にしたら、いま持っている API キーは消すべきですか
いいえ、.env に残しておいてください。ツールの選択が Nous Subscription のあいだ、そのツールの直接キーはただ無視されます。hermes tools でもう一度直接プロバイダーを選べば、キーがまた使われるようになります。ゲートウェイは囲い込みではありません。